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Channel: 実釣派!極楽タナゴ生活。
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馬井助うき

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 『馬井助うき』は初代馬井助こと菅原寅次郎が京都で床屋と新内節の師匠の傍ら、小間商いとして浮きを作ったことから始まる。初代は新内節の芸名を「鶴賀馬井助」といい、この名が『馬井助うき』の由来という。また、それまでは「寝うき」がうきの主流であったが、初代馬井助が「立ちうき」を広めたといわれている。そして、初代馬井助の次男、菅原与一は父が亡くなった昭和6年に26歳で浮き職人となった。彼こそが『二代目馬井助』である。二代目馬井助と呼ばれる彼の作品は個性豊かな形状と研ぎ出し仕上げなど本格的な美しい漆塗りで関西だけではなく、関東でも注目され、「うき」を芸術の域にまで高めていった。現存する『馬井助うき』のほとんどはこの二代目馬井助の作品であると思われる。

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これはわりと見かけるタイプ。足についているのは「竹管」

 
 今回、いつもお世話になっている方から『馬井助うき』のコレクションを見せて頂いた。 このコレクションの『馬井助うき』は俺の想像とは別物だった。『馬井助うき』は少ないながらも市場に出回っている。そういう『馬井助うき』は俺でも見たことはある。しかし、そういうものとはちょっとレベルが違った。知識のない俺にも塗りが全く違うのが分かった。これこそが『馬井助うき』の最上級なのか!? とにかく素晴らしいとしか言いようがない。

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 そして、この『馬井助うき』たちはほとんどがもらったものであるそうだ。元の持ち主たちが価値を十分に理解し、大切にしてくれる人に託したということだろう。(元の持ち主たちはすでに亡くなった方が多いようだ。) 本当に価値がある「もの」はふさわしい持ち主のところに収まり、時代を生き残っていくという、目に見えぬなにかの意思を感じずにはいられなかった。

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 『馬井助うき』は本来、関西の小物釣り用のうきとして、作られたが、後には観賞用としての価値が大きくなった。しかし、もし俺が『馬井助うき』を手に入れられるようになったら、和竿と『馬井助うき』の組み合わせで関西伝統の『モロコ釣り』を実際にやってみたいと思っている。

参考/「釣り具ciassicoモノ語り:竹竿とともに時を刻む道具たち 葛美一美 著

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