『馬井助うき』は初代馬井助こと菅原寅次郎が京都で床屋と新内節の師匠の傍ら、小間商いとして浮きを作ったことから始まる。初代は新内節の芸名を「鶴賀馬井助」といい、この名が『馬井助うき』の由来という。また、それまでは「寝うき」がうきの主流であったが、初代馬井助が「立ちうき」を広めたといわれている。そして、初代馬井助の次男、菅原与一は父が亡くなった昭和6年に26歳で浮き職人となった。彼こそが『二代目馬井助』である。二代目馬井助と呼ばれる彼の作品は個性豊かな形状と研ぎ出し仕上げなど本格的な美しい漆塗りで関西だけではなく、関東でも注目され、「うき」を芸術の域にまで高めていった。現存する『馬井助うき』のほとんどはこの二代目馬井助の作品であると思われる。
ずっと憧れであった釣具の至宝『馬井助うき』を手に入れた。馬井助うきはすでに半世紀前のもので、現存するものも数が限られる上、類似品も多数あり、例え、『馬井助うき』といわれるものに出会えても、僕のように知識のない人には手の出せないものとなっている。
今回は幸運なことに老舗釣具店で三本購入することができた。手にした『馬井助うき』はものとしての質感がすばらしく、眺めていると、馬井助うきとともに流れた時間の香りがほのかに漂うのを感じられた。
参考/「釣り具ciassicoモノ語り:竹竿とともに時を刻む道具たち 葛美一美 著
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