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Channel: 実釣派!極楽タナゴ生活。
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鱮國(前編:ヤリタナゴ釣り)

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 国境の長いトンネルを抜けると鱮國であった。夜の底が白くなった。S.A.に車が止まった。助手席からマシン1号が立って来て、いがぐりの前のガラス窓を開けた。鱮の香気が流れこんだ。

 俺はヤリタナゴが好きだと仲間たちに公言している。タナゴストロングマシン1号ととしぼーさんが国境を越えたあちらがわには素晴らしいヤリタナゴの國があると俺をそそのかし、俺たち三人はある週末に国境の長いトンネルを抜けることとなった。

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 俺にとっては十数年ぶりの越山(逆越山?)であった。俺たちを乗せた車はとある小川の目の前に横付けされた。小川の中には上から見てもヤリタナゴとはっきり分かる魚影を確認することができた。

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 俺は竿富のくじらっぽ四尺のタナゴ竿を継いだ。そして、タナゴ釣り伝統のアヅマ式錘を使った脈釣り仕掛けを穂先に結んだ。この脈釣り仕掛けは鮎用の金属糸にアマーノ氏作の方位磁針式目印を付けている。金属糸と目印の相性がいいのか、この仕掛けはタナゴが鈎先を咥えると、おもしろいほど目印がくるくる回りだす。

 小川に流す俺の仕掛けはずっと目印がくるくる回っていた。この小川には一体何匹のヤリタナゴがいるのかが分からない。俺の目印はくるくる回り続け、そして、俺はヤリタナゴを釣り続けた。

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 俺がヤリタナゴをひたすら釣り続けていると、小川の中に他のヤリタナゴより少し黄色掛って見えるヤリタナゴがふらつき始めた。俺は脈釣り仕掛けでそいつの目の前にエサを送りこんだ。こいつはまったくスレていない素直なタナゴだった。目の前にいきなり現れた黄身練りをなんの疑いもなく、一発でくわえ込んだ。目印がくるくる回った。合わせなどいらない。鋭利な研ぎ鈎とくじらっぽがタナゴを鈎掛かりさせてしまう。

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 俺の手元に収まったのは透明鱗のヤリタナゴ♀だった。透明鱗のタナゴを釣ったことは何回かあるが、ヤリタナゴの透明鱗を釣ったのは初めてであった。透明鱗の出現率は数千匹に一匹だとなにかの本で読んだことがあった。(?)そして、タナゴストロングマシン1号ととしぼーさんが俺をそそのかしたことだけはある。ここは紛れもなく、無数のヤリタナゴが生息する『ヤリタナゴの國』なのであった。

つづく(笑)

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